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居抜き物件とは？

居抜き物件とは、前のテナントが使用していた内装や設備が残された物件のことです。一般的には、床、天井、壁、厨房、お手洗いなど、店舗内の設備がそのまま残っている状態を指すことが多いです。

具体的には以下の表のように、スケルトン物件との違いで説明できます。

区分	スケルトン物件	居抜き物件
内装・設備の状態	全くない状態	前のテナントが使っていた内装や設備が残っている状態
メリット	自由に内装や設備を設計できる	内装工事費用を抑えられ、工期を短縮できる
デメリット	内装工事費用が高額になりがち	前のテナントのイメージが残ってしまう場合がある、設備が古い場合もある

このように居抜き物件は、スケルトン物件と比べて初期費用を抑えられるという大きなメリットがあります。

なぜ居抜き物件だと内装工事費を抑えられるの？

ビルなどの居抜き物件は、前のテナントが使っていた内装や設備が残っている状態です。そのため、スケルトン物件のように、一から内装工事を行う必要がありません。

この既存の設備を活かすことで解体工事を減らせたり、設備の購入費用を抑えたりすることができるため、内装工事費全体を削減できるのです。

複数業者から相見積もりを取る

内装工事費用を抑えるためには、複数の業者から相見積もりを取るようにしましょう。

相見積もりとは、複数の業者に見積もりを依頼し、費用やサービス内容を比較することです。一つの業者だけの見積もりだと、それが適正価格なのかどうか判断が難しいですが、相見積もりを取れば費用の内訳や工事内容を比較検討でき、不明点を業者に質問する良い機会にもなります。

結果として、予算に合った最適な業者を見つけられる可能性が高まります。

無駄な工事は減らす

内装工事費用を抑えるためには、本当に必要な工事だけを行い、無駄な工事は省くことが重要です。

例えば、壁は全面改装する必要があるのか、部分的な壁紙の張替えで済むのか、床は張替えが必要なのか、クリーニングで対応できるのか、天井は撤去する必要があるのか、そのまま利用できるのか、照明は全面交換する必要があるのか、一部交換や清掃で済むのかなど、現状を把握して最適な方法を検討しましょう。

現状を活かしつつ、最小限の工事で済ませることで費用を抑えられます。内装業者に相談する際に、費用を抑えるためにどのような選択肢があるのかを具体的に聞き取りましょう。

材料や設備を見直す

内装工事費を抑えるには、使用する材料や設備を見直すことも有効です。例えば、以下のようなポイントを検討してみましょう。

床材

タイルやフローリングなど、種類によって費用が大きく異なります。

壁紙

シンプルなクロスを選ぶことで費用を抑えられます。機能性クロスなどグレードの高いものを選ぶと費用は高くなります。

照明

LED照明は初期費用は高くなりますが、電気代を抑えられ、長寿命のため、ランニングコストの抑制につながります。

トイレや洗面台

最新設備は高機能ですが、費用を抑えたい場合は、必要最低限の機能のものを選びましょう。

上記はあくまで一例です。専門業者と相談しながら、予算とニーズに合った最適な材料や設備を選びましょう。

設計図のチェックは入念に！想定外のトラブルを防ぎスムーズな工事を

居抜き物件の設計図を事前に確認せずに工事を進めると、希望する内装や外装を実現できない可能性があります。内装・外装・設備・機器・什器の位置や高さ、数などを設計図で入念にチェックし、イメージとの相違がないか、問題なく設置できるかを確認しましょう。

平面図、立体図、設備図など、様々な種類の設計図を理解することが、スムーズな工事の鍵となります。

既存設備の状態確認は必須！トラブル予防と費用対効果を見極める

既存の設備・機器・什器の状態確認も重要なポイントです。電気、ガス、水道などの設備は、状態によって部品交換や修繕が必要になることがあります。また、厨房設備や美容施術器具など、業種特有の什器も状態をしっかり確認しましょう。

状態の悪いものを放置すると、開業後に予期せぬトラブルや追加工事につながる可能性があります。費用対効果の観点からも、既存設備の活用と新規導入を適切に見極めることが大切です。

原状回復義務の内容を確認！退去時のトラブルを回避するために

賃貸借契約書に記載されている原状回復義務の内容も確認しておきましょう。退去時には、内装や外装を入居前の状態に戻す必要があります。

原状回復を考慮し、新たに施工する内装や設備の素材や施工方法を選ぶことが重要です。事前に貸主と協議し、許可を得ることで、内装や設備を次の借主に譲渡できる場合もあります。